それゆえに、ソーシャルブックマークの見せ場であるオープンな機能を必要としない時がある。友達と飲みに行く店を探し、「居酒屋」、「新宿」などのタグをつけ、メモ代わりに登録したいくつかのブックマークが公開されるのは、少し間抜けである。非公開に設定することも出来るが、オープンなコミュニティーで、ひとり壁を作るのも、気分のいいものではない。
余談であるが、タグ管理にはまだまだ発展の余地があると思う。
タグが増え過ぎると管理が面倒になるので、新しいタグを作る時は少し躊躇してしまう。タグからブックマークを見つけ出す機能の強化をして欲しいものである。「居酒屋」というタグを選択したら、「居酒屋」というタグを持ったブックマークが持っている他のタグだけをピックアップしてもらいたい。よく使うリンク順のソートやタグのインクリメンタルサーチなどもあると嬉しい。やはり、僕はiTunesのように使いたいのだと思う。iTunesの「ジャンル」や「アーティスト」や「アルバム」という、メタタグとでも呼ぶのだろうか、タグのタグを付けたい気分になる。複雑過ぎるが、少なくともトップレベルのタグ(iTunesでいう「ジャンル」に含まれるタグ)を指定するという機能は有効だと思える。
Web2.0の重要な要素の一つが、横のつながりであることを考えると、僕が求めていたのはWeb1.5とでも呼べるのかもしれない。
mojixさんのブログ「Zopeジャンキー日記」に「パーソナルネット」という面白いエントリがある。一部を引用させて頂きます。
会社用に「イントラネット」があるのだから、
自分用に「パーソナルネット」があってもいいのではないだろうか。
自分のデータをネット上に流すのは、セキュリティ的にも、パフォーマンス的にも、何か違うという気がする。
「自分のデータ」は、やはり自分の手元にあるのが自然だ。
いわば「パーソナルコンピュータの次」に、「パーソナルネット」が来るんじゃないかと思う。
Webアプリの利点は、ブラウザだけで使えること、アプリのバージョンアップが容易なこと、そしてどこからでも使えることである。「パーソナルネット」では、Webアプリを配布することになるので、その利点は、ブラウザだけで使えること、大切なデータがネット上に流れないこと、そして「パーソナルネット」内のどこからでも使えることである。データの問題は非常に重要な問題であるが、僕はどこからでも使えるということを重視している。というのも、似た文脈で、会社用の「ナレッジマネジメント」のように、自分用の「パーソナルナレッジメント」が欲しいと考えているからである。
例えば、持ち物リストを作成するWebアプリ。
美術館へ持って行くものリストを作成し、出かける前に自宅のPCで確認する。いざ美術館に着いてみたら、眼鏡を忘れてしまったことに気付いたとする。そこで、携帯からリストに眼鏡を追加することによって、より完璧なリストが出来上がる。失敗を反省して、繰り返さないようにするのである。
それから、ストップウォッチの結果を蓄積するWebアプリ。
初めて作る料理が完成するまでの時間やOSのインストールに掛る時間、本を一冊読み終える時間を計るのである。いずれも、PCあるいは携帯からスタートボタンとストップボタンを押すだけである。もちろん、途中で止めることもできる。何かをするのにどのくらい時間が掛かるか、という記録を蓄積するのは、なかなか役立つのではないかと思っている。
これらのデータはタグで管理したいが、誰かに見せる必要はない。
他のWebアプリと同じように、手間さえ惜しまなければ手持ちの道具で解決することもできる。しかし、資本主義経済が拡大再生産を続けるように、僕らの欲望は際限なく拡大していくのである。
